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千畳敷カールと木曽駒ケ岳

2019.09.30
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 昨夜の天気予報で今日の天候が雨から晴れに変わり、チャンスとばかり朝6時に自宅を出て中央道の駒ヶ根ICを目指す。予定では、ゆっくり出て駒ヶ根市の温泉に泊まり、翌朝千畳敷カールから木曽駒ケ岳へ上るつもりであった。ネット配信の千畳敷カールのライブ映像では少し雲がかかっているが、山の天気は変わりやすいので、とりあえず現地まで行って上るか判断することにした。
 
 菅の平バスセンター(標高850m)には10時25分に到着したが、まずまずの天気なので、登山靴を履き、服装も登山用に着替え、10時45分発のしらび平駅(1,662m)行きのバスに乗る。しらび平までは一般車両の乗り入れが禁止されており、バスの車幅いっぱいの九十九折りの道を30分ほどの行程である。運転手は無線で現在位置を連絡しあって、下りてくるバスと退避場所ですれ違う。中央アルプス駒ケ岳ロープウェイのしらび平駅を11時30分に出発し、(鉄道、索道の駅で)日本最高所駅の千畳敷駅(2,612m)に着く。斜長2333.5メートルのロープウェイは日本最高の高低差950メートルを7分30秒ほどで一気に上る。千畳敷駅に着くと、宝剣岳(2,931m)直下に千畳敷カールの絶景が目の前に広がる。ここは、雪山の厳しさを見せる冬、雪渓で5月末までスキーができる春、高山植物が咲き乱れるお花畑の夏、紅葉の秋と、四季それぞれに(ロープウェイは通年営業なので気軽に)楽しむことができる。中でも、白い岩肌と、ハイマツの緑、ダケカンバの黄、ナナカマドの赤とカラフルなこの時季が一番絵になるのではなかろうか。
 
 「カール」は氷河期の氷で浸食されたお椀型の地形のことで、日本では千畳敷カールの他に穂高岳の涸沢カールや、立山の山崎カールなど3千メートル級の山々にいくつか存在する。千畳敷は広大であることから付けられた名前だが、実際には千畳よりはるかに広い。
 
 千畳敷カールの底部の散策道から八丁坂分岐点で分かれて、宝剣岳と伊那前岳(2,883m)との稜線の鞍部である乗越浄土(2,850m)まで小1時間掛けて岩場を上る。かなり急峻で今回の行程で最大の難所である。乗越浄土から稜線沿いに、木曽駒ケ岳の頂上を目指す。北側に迫り出した天狗岩を持つ切り立った岩の宝剣岳を横に見て、中岳(2,925m)を越え、木曽駒ケ岳頂上(2,956m)に1時間ほどで着く。

 木曽駒ヶ岳は中央アルプスの最高峰で、晴れていれば、東から南には南アルプスの峰々と頭を少し出した富士山、西には御嶽山、北には乗鞍岳、北アルプスを一望できる眺望絶景のところであるが、着いた頃には雲が出てきて見ることができなかった。頂上には2つの社が鎮座しており、木曽谷側には木曽駒ヶ嶽神社、伊那谷側には伊那駒ヶ嶽神社がある。登頂に感謝し、無事の帰還を祈る。下りは眺めが良いが慎重にゆっくり下り、16時30分発のロープウェイでしらび平駅に下り、16時50分発のバスで菅の平に戻った。

 ヨーロッパアルプスでは、乗り物が高所まで運んでくれ、ハイキングも歩きやすい道ばかりであったが、今回は自分の脚で登ったという満足感で温泉の露天風呂につかる。「極楽、極楽、良い湯である。」

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