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ヨーロッパアルプス紀行「⑩モンブラン」

2019.07.29
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 モンブラン(4,810m)はヨーロッパアルプスの最高峰である。フランスとイタリアとの国境にあり、モンブラン(白い山)の名のとおり万年雪に覆われている。ケーキのモンブランはこの山の形に似せて作られたからと言う。モンブラン山塊の山々は主峰のモンブランはなだらかな傾斜であるが、針のように尖っている山が多く、シャモニ針峰群と呼ばれる。北側の麓にあるフランスのシャモニ(1,035m)から見るモンブランは夏でも雪の帽子をかぶった貴婦人の姿(アルプスの女王)であるが、イタリア側から見るモンブランの山容は険しい様相をしているそうである。
 
 シャモニの谷は平たん部が広く、スイスのようなアルプ(放牧地)は少なく、ブドウとリンゴ栽培が盛んである。フランス領のせいか、街は明るくおしゃれで華やかな感じがする。モンブランに初登頂したジャック・バルマの像が指さすモンブランの左側の岩峰エギーユ・デュ・ミディ山頂駅(3,777m)までロープウェイで行く。プラン・ドゥ・レギーユ(2,310m)で乗り継ぎ、20分ほどで一気に山頂駅まで上がる。駅はミディ峰の北峰にあり、さらに高い中央峰の頂上テラス(3,842m)に行くためには、両峰を繋ぐ橋を渡りエレベーターで昇るが、1時間待ちとのことで、北峰のシャモニ・テラスから360度のパノラマを楽しむことにする。

 手が届きそうな近さにモンブランが白く輝いているのが見える。眩しいので失礼ながらサングラスを掛け、キバシカラスと一緒に女王様に謁見である。右に回るとモンブランからシャモニの谷に流れ落ちるボソン氷河が真下に見え、中々の迫力である。さらに遠くにはモンテローザなどのヴァリス・アルプスの山々も見える。モンブランの東側の稜線につながるところには、大きな牙のように尖った岩峰ダン・デュ・ジュアン(巨人の歯:4,013m)と6つの頂が続く三大北壁のひとつグランド・ジョラス(4,208m)とが、雪も積もらせない鋭い針のような峰を見せている。
 
 テラスの上では横になっている人がおり、日向ぼっこの人もいるが、高山病気味の人もいるようである。ここは高さに順応する間もなく富士山より高いところへ一気に昇って来てしまうので要注意である。念のためゆっくり深呼吸してラムネ(ブドウ糖)の菓子を食べる。エギーユ・デュ・ミディには、イタリア領のエルブロンネ(3,466m)から氷河の上を渡るテレキャビン(ゴンドラ)で来ることができ、このルートでイタリアからフランスへ越境する観光客も多く、展望台テラスは国際色豊かである。
 
 素晴らしい山々の景色に満足して下山し、バスで80キロメートル、約1時間30分ほどでスイスのジュネーブに着く。明日は帰国の途である。チーズ、ワイン、チョコレートの土産を買い、今晩はスイス料理のディナーでヨーロッパアルプス旅行の締めくくりである。アルプスの眺望には大感動し、鉄道王国スイス、綺麗な環境で迎える観光立国スイス、その姿勢に尊敬の念を抱いた旅であった。

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