背割りの桜

2019.04.06
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 今年は桜の開花直後から寒い日が続いてやきもきしたが、昨日から気温が上がり関西各地では一斉に見頃を向かえた。待ちかねたこともあり、京都府で花見の人気スポット「背割堤(せわりてい)」に行くことにした。

 「背割堤」とは河川の合流部に、二つの流れを分けるように設けられた堤防のことで、ここは桂川、宇治川、木津川の三川が合流し淀川となる地点で、「背割堤」は宇治川と木津川の合流部にある。「国営公園・淀川河川公園背割堤地区」として整備されている。

 京阪電車八幡市駅を降りると、改札口から踏切を渡り木津川にかかる橋の歩道は一方通行で長蛇の列である。花見シーズンには50万人ほどが訪れると言う。橋を渡りきると堤の頂部の遊歩道を、両側の桜を愛でながら進む。桜のトンネルが約1.4キロメートルにわたって続き、堤の法面に沿って大振りの枝が広がる満開の桜は圧巻である。昨年9月の台風21号で桜並木約240本のうち9割が被害を受け、20本ほどは根こそぎ倒れ、多くの枝が折れ、今年の「背割堤さくらまつり」の開催も危ぶまれたが、国土交通省淀川河川事務所の復旧作業と残った桜の生命力で見事な薄紅色の姿を見せてくれた。

 「背割堤」は1970年代までは松並木で知られ、別名「山城の橋立」と呼ばれる景勝地だったが、マツクイムシにより枯れ、1978年に桜に植え替えられ、1988年から桜並木の一般開放を行っている。自然の大パノラマが広がる「背割堤」沿いには、芝生広場もあり、堤の法面でもレジャーシートを広げて「桜」も「団子」も楽しめ、場所取りで苦労することも無い、格好の行楽地である。

 被害にあった桜の保護、育成、新たな苗木の植樹費用に充てるため、「背割堤さくら保護・育成基金」を創設し、寄付を募り始めており、この素晴らしい桜並木が後世に受け継がれていくのは喜ばしい。川面を渡る風を感じながら清々しい気分の一日となった。

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