流れ橋

2019.02.09
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 京都府八幡市の岩清水八幡宮の厄除け参りの帰りに、淀川の支流である木津川の「流れ橋」に寄ってみた。正式名は「上津屋橋(こうづやばし)」であり、京都府道281号線の一部に指定されている。全長は356.5m、幅員3.3mの木製橋で、左岸の八幡市と右岸の京都府久御山町との間に架けられている。手すり及び欄干は無く、バイク・自転車は降りて通行するよう注意書きの看板がかかっていた。

 「上津屋橋」は堤防より一段下がったところにあり、建物や電柱などがカメラに映らず、木造の外観を利用して時代劇のロケ地として良く利用されている。この風景は「暴れん坊将軍」や「水戸黄門」のテレビドラマにも登場しているが、この橋が架けられたのは1953年(昭和28年)のことである。明治時代の中頃まで、両岸の地域が上津屋村であったことから、このあたりは「上津屋」との地名となっている。住民は渡し船で川を往来していたが、利便性が悪く、少予算で「流れ橋」を架けたのが始まりらしい。

 木津川が増水した場合、橋脚の上に載せた固定されていない橋桁が、流される構造になっており、分割された橋桁がワイヤーロープで繋がれており、水が引いた後は、ワイヤーロープを手繰り寄せて橋桁を元に戻す仕組みとなっている。1953年以来、2014年までに21回流出しており、その度に復旧させ、特に2011年からは連続4年流出しており、2015年からの復旧工事では大規模な全面補強が行われた。橋面を75cm嵩上げ、橋脚は間隔も倍に広げ、コンクリート製を主体としている。コンクリートの橋脚も「流れ橋」の趣ある姿をそのままにするため、丸太風のデザインとなっている。

 木津川河川敷では「浜茶」と呼ばれる抹茶の原料となる「碾茶(てんちゃ)」の栽培が盛んで、日本遺産「日本茶800年の歴史散歩」の構成文化財の一つ「流れ橋と両岸上津屋・浜台の浜茶」として認定されている。土手は木津川サイクリングロードとして整備されており、この歴史・景観と川を渡る風を楽しむことができる。

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