トップページ > 鶴見緑地便り > 石上の大イチョウ

石上の大イチョウ

2018.11.18
%e5%a4%a7%e3%82%a4%e3%83%81%e3%83%a7%e3%82%a6

大イチョウと言っても相撲取りの頭のことではない。紅葉の季節となり、奈良県天理市の石上神宮には樹齢約300年の大イチョウがあると聞いて見に訪れた。

神宮の境内地は234,631㎡ (約71,100坪) の広さがあり、 平成7年には境内地のうち約13万㎡が 「石上神宮社叢」(いそのかみじんぐうしゃそう) として奈良県の天然記念物に指定されている。 「社叢」とは鎮守の森のことである。我が国最古の道といわれている 「山の辺の道(やまのべのみち)」 (東海自然歩道の一端)がここを通っているが、南隣の桜井市から奈良盆地の東の山際を14kmほど、北へ向かい、石上神宮を終点とするコースをハイキングする人が多い。  大イチョウは、大鳥居から真っ直ぐ参道を行き、本殿の入口である重要文化財の楼門を左に、さらに奥に行くとそびえたっていた。樹高が約30m、幹周りが3.26mある巨木である。2kmほど離れたJR天理駅のホームからも見ることができるそうである。直ぐ隣にはイチイガシの巨樹(樹高約25m、幹周り4.15m、樹齢約300年)も競うように立っている。

イチョウ科の植物は中生代から新生代にかけて世界的に繁茂したが、氷河期にほぼ絶滅し、イチョウは唯一現存する種であり、「生きている化石」としてレッドリストの絶滅危惧IB類に指定されている。大イチョウに生る銀杏(ギンナン)は12月に撤饌(てっせん:神前の供物のお下がり)として社頭で分けられるそうで、「生きている化石」の長寿の大木の種子をいただけるとは長生きできそうでありがたい。

神宮の社叢は、多様な常緑樹と、人が植えたヒノキやスギも百年以上経過して見事な杜を形成しており、あたりは鬱蒼(うっそう)とした樹木で覆われ、厳かな雰囲気に敬虔な気持ちとなることができる。

ページトップ