雨晴海岸

2021.03.18
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 富山県高岡市の富山湾の西側をJR氷見線と並行する国道415号線を北上し、雨晴トンネルを抜けると、海岸線のすぐ横を走ることになる。能登半島国定公園に含まれ、日本の渚百選にも選ばれている「雨晴海岸(あまはらしかいがん)」である。道の駅「雨晴」に車を停め、浜辺から岩礁「女岩」と富山湾越しに立山連峰の3000m級の山々を望む。

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 望遠レンズで山並みを覗くと、雪を抱いた鋭い岩肌の峰々は迫力ある神々しさである。雄大で神秘的な姿は息を吞むほどの美しさである。万葉の歌人大伴家持は、この雨晴の美しい風景をこよなく愛し、多くの歌を詠み、松尾芭蕉も「奥の細道」でこの地の風景を句にしている。浜から眺める立山連峰から昇る朝日の風景や、冬の海から立ちのぼる蒸気などを被写体として多くのカメラマンが集まるそうである。

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 道の駅「雨晴」のテラスやカフェからは、この絶景が良く見え、家持の歌碑、芭蕉の句碑もあり、すぐ横を通る列車の撮影ポイントとして鉄道ファンにも人気がある。道の駅から国道を渡り、氷見線の踏切を渡ると「義経岩」があり、説明文によると源義経が奥州へ落ちのびる途中、この岩でにわか雨の晴れるのを待ったところから「雨晴」の地名となったとある。海辺に下り、義経岩の下部を見ると、岩が侵食された空隙がある。義経一行はここで雨宿りしたのであろうか。

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 踏切を渡り、駐車場に戻ろうとすると、JR「雨晴」駅を出た列車がゆっくりとカーブを曲がり高岡方面へ向かって行った。前方が見える左側の席は特等席に違いない。富山湾を渡る風は爽やかで、寄せる白波、白銀の山々は光り、このような風景こそ「風光明媚」と言うのではなかろうか。
 富山湾は2014年には、「世界で最も美しい湾クラブ」に日本では松島湾の次に選ばれているが、景色だけではなく、海の幸にも恵まれている。視覚は十分楽しませてもらったので、次は味覚の方を堪能しようと、列車とは反対方向の氷見方面へ車を走らせた。富山湾は「世界で最も旨い湾」でもある。

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