永観堂

2019.11.28
%e5%9b%b31

 文化・芸術の秋である。京都国立近代美術館で開かれている「円山応挙と近代京都画壇へ」の展覧会に行った。円山応挙の写実的な絵画を鑑賞した後、岡崎公園を東西に貫く二条通を東へ1キロメートルほど行き白川通から東に入ると禅林寺(ぜんりんじ);通称永観堂(えいかんどう)である。

 禅林寺は浄土宗西山禅林寺派総本山の寺院であるが、「秋はもみじの永観堂」といわれるほど、古くから京都の紅葉の名所として有名である。この季節は、哲学の道をウォーキングする途中で立ち寄る人も多い。訪れた時は、海外からの観光客も多く、貸衣装の着物を着た女性達が紅葉と一緒に写真に納まり、はしゃいでいた。

 境内は、多くの建物が建ち、東山の高低差を生かして、渡り廊下や階段でつながれており、阿弥陀堂(本堂)には、本尊の「みかえり阿弥陀」像を安置している。頭を左(向かって右)に向けた姿で、正面から右に回ると、御尊顔を正面に見ることができる。各お堂の庭にも紅葉する木々が植えられているが、特に放生池の周囲に植えられたカエデが見事である。イチョウの黄葉は太陽光を照り返し輝くが、カエデは太陽光を少し透かして朱に染まるのが美しい。池の周りを回遊し、少し冷えてきたので、茶店でぜんざいを頂き、ほっこりしたところで、閉門の案内となった。門前には夜間ライトアップの開門を待つ人で長蛇の列である。

 山の装いは北から南へ、頂上から麓へと色づいて来る。四季の移ろいを楽しめる日本の自然は素晴らしく、紅葉はまさに自然美の極致であるが、神社仏閣の庭の紅葉は、人工美の技でもある。

ページトップ